TOP >へそ按腹って
五臓六腑の名前を全て言えますか?
ヘソは臓器であった。ヘソの本当の名前は『三焦(さんしょう)』。
五臓六腑の要と言われるのが、三焦であり、ヘソである。
万病の原因はお腹のコリだった。
手足は枝葉、根っこはお腹、特にヘソの機能を高めなければならない。
なぜならば、ヘソは全てのバランサーであるから。
「按腹」という言葉を聞いたことがありますか?
「按腹」とは、日本古来の伝統医療で江戸時代には大変盛んに行われていました。従来の「按腹」は、お腹の中のコリをほぐすように指を押し込んで行われており、熟練した技術が必要でした。これに対し<ヘソ按腹法>は、皮膚表面を軽く刺激するだけで身体を甦らせることができ、誰にでも簡単に、そして安全に「自分の身体を自分で癒し、守っていく」ことを可能にしました。
<ヘソ按腹法>には、その土台となった療法があります。
御園夢分斎の「打鍼法」です。夢分斎は安土桃山から江戸時代の禅僧であり、治療家として活躍しました。古来より日本では、お腹を診て診断を行うという治療が発達しており、その時代の中であらわれた人物です。
夢分斎の「打鍼法」は、特別な鍼を使い、お腹だけを診て治療を行いました。その記録は鍼道秘訣集という文献で残されています。興味深い記録として、彼は患者に対して何も尋ねず、ただお腹だけを診て治療し、10人中9人を治したとあります。また、「手足などを走る十二経絡は枝葉であって、五臓六腑(お腹)が根本になっている。その中心が臍である。」との記録もあります。<ヘソ按腹法>は夢分斎の提唱した「臓腑の図」や考え方をベースにしています。
それを土台として、特別な器具(鍼など)を使わなくても、夢分斎が行った治療のごとく、手でその効果を得られる形にしたのが<ヘソ按腹法>なのです。
この按腹の前になぜ【ヘソ】とついているのでしょうか?
人間、その生命の出発点を振り返ってみると精子と卵子が結合して、お母さんの体内で着床し、先ず初めにヘソの緒がつくられます。ヘソという中心が定まることで他の細胞が目覚め、ヘソの緒を通してあらゆる栄養素を摂取し細胞分裂を繰り返しながら、内臓や神経をはじめ身体のすべてがつくられて人間という形になっていきます。60兆にもなると言われる私たちすべての細胞は、ヘソを起源としており、ヘソ周辺が身体全体に重要な位置を占めているのです。
そして、生まれた後もヘソは身体の上下、左右、前後、内外をつなぐ位置にあり、全身の臓器や器官の司令塔となってバランスをとっています。ヘソには、実に大切な機能や働きがあったのです。それを活性化することによって、人間の生命力、免疫力、自然治癒能力が驚くほどに上がっていくのです。
【ヘソ】という生命の出発点に帰ることが、実は生命を維持する、健康を維持する上で最も大切なことで、按腹という言葉の前に【ヘソ】がついているのは、このような理由からなのです。